June 03, 2005

映画 日本国憲法

click
「映画 日本国憲法」監督:ジャン・ユンカーマン、制作:シグロ
奈良美智の描いた女の子が、いつものようにつよい意思や感情を秘めた表情でこちらを見上げるチラシの裏に、インタビューで構成されるこのドキュメンタリー映画の発言の一部が書かれていた。どれもが「そうだそうだ」と言いたいことだったので、ぜひ映画を見たいと思ったが今すぐには上映の機会がない。(7月2日から渋谷のユーロスペースでレイトショー)その代わりにDVDが安くて2800円だから、ぼくはすぐに注文してiMacで見た。「映画日本国憲法読本」という本もある。

憲法改正は国内問題じゃない、国際問題だという日高六郎氏
憲法9条こそアジア諸国に対する日本の謝罪なのだというチャルマー・ジョンソン氏は、小泉首相は歴代の首相の中でももっとも愚かな首相だともいう。ジョンソン氏は、9.11の前に「BLOW BACK 邦題:アメリカ帝国への報復」という予言的な本を書いた政治学者。前に、このブログでこの本のことを書いたことがある。
日本の憲法は押しつけ憲法だと言う人がいるが、そもそも、すぐれた憲法というものは民衆が国家に押しつけて作るものです。と、C.ダグラス・ラミス氏
 日本には、すでに自衛隊という巨大な軍隊がある。→このままでは、あきらかに憲法に違反している。ここまでは、大部分が同じ見方をしているだろう。→ここで正反対の結論に別れる「だから、憲法を変えよう」という立場と、「じゃあ自衛隊を変えなければならない」の2つである。→じゃあ、憲法を変えなきゃしょうがないだろうという方向に、おおかたのマスコミはなだれ込もうとしているし、国民の多くも、しょうがないのかという気になりかけている。
 「おい、ほんとうにそれでいいのか、これは人類の歴史の中でも稀な、いやただひとつのとても大切な宝物なんだよ」ということを、アジアとアメリカの人たちの目と声を通して言っているのがこの映画なのだ。どんなすぐれたことを発言してもひとの気持ちを動かさなくては意味がない。しかしこの映画は強い説得力をもっている。
 自衛隊を変えるという方向で憲法をきちんと残し、この憲法そのものと、それに基づいてこれからの日本は行動すると宣言することが、かつての侵略戦争へのなによりの「償い」にも安全保障にもなるのだ。そしてそれが世界を変えてゆくかもしれないじゃないかと、外国のひとびとに励まされた気がする。監督のジャン・ユンカーマンは一昨年の「チョムスキー 911」の監督でもある。
できるだけ多くの人たちにぜひ見てほしいと思う。映画を見るには、映画館、DVD、VHSビデオ、上映会の企画などの選択肢がある。この映画の公式サイトをみれば、詳しく書かれている。

投稿者 玉井一匡 : June 3, 2005 10:28 AM | トラックバック
コメント

mitoconさん  コメントありがとうございます。ジャンさんは、声高に主張するのでなく、温厚で穏やかなひとだから、発言にも映画にも説得力がありますね。ああいう人が日本に住んでくださっていることは、本当にありがたいことだと思います。彼をそうさせるだけの力が、この憲法にはあるのですね。映画の中に出てくる人たちも、チョムスキーをはじめとして、おだやかに心を込めて話しているのも、インタビュアーであるジャンさんの接し方がもたらしたものでしょう。
わたしは、ちょうど終戦の年の12月に生まれましたから、自分では戦争の体験がありません。mitoconさんのようにご自身が戦争を体験なさったかたの発言には、力があります。このブログには、こういうテーマにかかわることも、これからも書いて行くつもりですので、ときどきご一読ください。そして、コメントをお書きください。このエントリーの他にも、ジャンさんのことを書いたところがありますので、もしまだでしたらそちらもお読みいただければさいわいです。下記をクリックしてください。
http://myplace.mond.jp/myplace/archives/000231.html

Posted by: 玉井一匡 : March 7, 2006 08:16 AM

昨日、仙台戦災復興記念館の映画会で、ジャン・ユンカーン監督に購入したビデオにサインをもらい、握手ができ、感激しました。
今日は偶々アカデミー賞発表の日。
賞味期限切れの男性71歳、終戦時、国民学校四年生・ミスター長嶋同期世代です。昨年、「ふるかわ九条の会」をつくりました。
 「ジャン」が家庭での呼び名、「ブルー」の色が好き、30年以上も日本の生活、穏やかな、暖かい、知性に溢れる聡明な、魅力的な監督でした。
 戦争を止められない国・アメリカに生き、戦争をしない国・日本にながく生活する「ユンカーマン映画監督」の姿が、もう一つの映画を見ている。そんな感想を2時間の講演会・デスヵツションから受けました。
 「日本国憲法」の生きた私たちの六十年は、人類が平和をとりもどすための、貴重な、大切な実践でした。戦争を忘却しないよう、この「人類の遺産・日本国憲法」を大事に守りつづけたい。そしてアジアの人々への私たちの約束を守り、世界の平和につなぎたいものです!

Posted by: mitocon : March 6, 2006 02:21 PM

 aiさん、コメントありがとうございました。ぜひ、DVDを見てください。
DVDを一枚買ったある友人は「本当は、もっと買わなきゃならないんだろうけど、友達の間でまわして見ています」といっていました。そういうふうにして観てもらえたら、作った人たちにとっては、むしろうれしいことでしょう。劇場公開と同時にDVDを発売しましたが、それには反対意見も少なくなかったそうですが、できるだけ多くの人たちにみてほしいという思いで踏み切ったようです。結果としては、それが劇場に来る人を減らすという結果にはならなかったそうです。
きちんと、よく考えて議論した結果であればともかく、日本人は一時的なマスコミの流れで動かされがちであることは、先日の選挙の結果でもよくわかりました。なおのこと、いまのうちによく考えなければならないことだと思いました。
 藍blogへも、行ってきました。ぼくはまだ、岩手には行ったことがありませんが、いいところだと、だれもが言います。藍blogが、いいガイドブックになりそうです。

Posted by: 玉井一匡 : October 10, 2005 04:01 PM

春頃にMTを使っているところを検索していて辿りついておりました。
何時もはゆっくり言葉をかみしめている時間をとれなくて…でもこのエントリーは何度か読ませていただき憲法について、最近の状況ははっきりコメントされる方が少なくてはどうなることかと危惧しておりました。昔一ツ橋大の杉原教授が朝日カルチャーで憲法講座を持たれたことがあり、聴講したことがあります。やはり自衛隊との関係がどうにも私のなかでも釈然としなかったからです。最近のように憲法改正(改悪)すればいいじゃないか…という風潮には賛成できないし、多くの人がよく考えずになびいていくのではないかととても心配しているものです。奈良美智の描いた女の子もインパクトがありますし、これはDVD環境を整えてぜひ見なくてなりません。

Posted by: ai : October 10, 2005 01:01 PM

野党の党首まで改憲推進派になってしまい、このDVDを思いました。できるだけ多くの人たちに、こういう視点を、少なくとも理解したうえで判断してほしいと思うからでしょう。北朝鮮のミサイルと核攻撃の危機、中国の反日運動、竹島領有権と、東アジアの諸国との間につぎつぎにでてくる問題点に乗じて「9条改正」に向かわされないようにしたいものです。
 ぼくたちに伝えられた美しい古い町のように、いちど壊したらもう二度と作ることは決してできない、たいせつなものだよと、この映画に教えられました。まずは自分のまわりの若者たちに見せたいと思います。

Posted by: 玉井一匡 : September 20, 2005 01:32 PM

いのうえさんのブログで
この映画のことを再度見て、改憲まっしぐらに流れそうないま
やはり、見たいと先ほど見終えました。
改憲は国際問題だ、というメッセージ。
井の中の蛙的な論争に走る人々にぜひ耳を傾けてほしいものだと思いました。

Posted by: fuRu : September 19, 2005 11:05 PM

玉井さん こんにちは。 AKIめいてきましたね。 時節柄、 拙ブログにてこのDVD紹介させて頂きました。  

Posted by: いのうえ : September 17, 2005 12:00 AM

そうですね、AKIめいてからにしましょう。

Posted by: iGa : August 18, 2005 09:27 AM

上原ってのは、Aさんのところですね。Aさんは、暑くるしくてどうも・・・という感じらしいから、少し涼しくなってAKIめいてからにしますか。

Posted by: 玉井一匡 : August 18, 2005 12:33 AM

狛犬ネット見ました。最新情報は八王子でそれも造形大の近くみたいでした。
九段、赤坂・乃木坂、原宿、上原?という探検コースでしょうか。

Posted by: iGa : August 17, 2005 10:25 PM

昨日、渋滞の関越を走った疲れで、メールチェックもしないまま綿になってしまい、朝一番のめざましにコメント拝読しました。 うちのオヤジは朝日が嫌いだったせいで、うちは朝日をとりつづけていますが、それもある種の惰性かな。景品をいっぱいもって勧誘のオヤジが来るとそのたびに2月の契約で変えるという方針を数年続けていたこともあります。どのみち、報道というものは事実を伝えるにしても真実とのずれが生じるのは確実で、そのことをむしろ楽しんでしまえという気分もありました。しかし、朝日や読売とはちがって、惰性や名前に頼らず内容で勝負しようという意図がいまの東京や毎日にはあるような気がしますね。
靖国探検、いきましょう。明治神宮・東郷神社・乃木神社という系譜も興味深いですね。「狛犬ネット」というのは、iGaさんはご存じでしょうが、あれもおもしろいですね。http://komainu.net/

Posted by: 玉井一匡 : August 17, 2005 07:31 AM

玉井さん どうも。
東京新聞は小学生になる前から毎日目を通していました。(もちろん漫画だけですが、)そんな訳で僕にとって一番読み慣れている新聞です。
815靖国探検ですが、結局なんたらかんたらで実行できませんでした。機会を見つけて探検に行きたいと思います。そういえば東郷神社にもガンダムもどきの狛犬が鎮座していたから、不思議なものがあるかも知れません。良かったら一緒に探検しましょうか。

Posted by: iGa : August 16, 2005 09:14 PM

igaさんのコメントやblogをみると、東京新聞はおもしろいですね。おれにも言わせろと言いたくなる欲求不満が少なくてすむ気がします。そういう意見をigaさんが選んでエントリーやコメントしているせいもあるのでしょうが。
ところで、815靖国探検は、やりましたか?ぼくは東京にいなかったので、行けませんでしたが、ちかいうちに靖国神社探検に行こうと思っています。
DVDももう一度見なきゃあ。

Posted by: 玉井一匡 : August 16, 2005 09:35 AM

8月15日の終戦記念日にDVDを見ました。
東京新聞8月5日付けの朝刊に「世界が語る 日本国憲法」としてジャン・ユンカーマン氏へのインタビュー記事が有ります。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20050805/mng_____thatu___000.shtml

Posted by: iGa : August 16, 2005 01:09 AM

井ノ口さんありがとうございます。担当者も、とてもよろこんでいたそうです。
売れるかどうかを映画の評価の基準にするのではなくて、自治労を計るものさしにしちゃうところが井ノ口さんらしくもあり、ありがたくもありで、思わずニヤリとしました。
DVDの場合には、きっと1枚を数人が見ることになるでしょうから、それがさらに広がって力になってほしいですね。これは、映画の公開に先立ってDVDを売り出したというところが、エラい、かしこいと思いました。

Posted by: 玉井一匡 : August 2, 2005 11:43 AM

玉井さん、自治労大会で200部ほど送ってもらって、売ることにしました。全部売れるかどうかわかりませんが、事前会議も入れて、6日間ありますので、そこで売りつくせれば、自治労もまだ捨てたものではないということではないかと勝手に考えています。デモ用のDVD再生プレイヤーで流しながら売ってもらいます。

Posted by: 井ノ口登 : August 1, 2005 11:34 PM

奈良君は大学の学年で二つ下、歳は三つぐらい下だと思います。その後、ムサビをやめて、愛知県芸にいったみたいです。

Posted by: kawa : June 6, 2005 10:32 AM

さきほど、午後2時前に amazon.co.jp から「本日、発送させていただきました」とメールがありましたので、明日、手に入ると思います。

Posted by: 秋山東一 : June 5, 2005 03:39 PM

そうだったのか。たしかに変ですね。
交通費を考えたら、DVDの方がとくですね。それに、映画の公開よりもDVDの方が先に発売になるというのも、こういいうマイナーな、けれどもとにかく多くの人たちにみてほしいという映画の公開方法としては、いいのかもしれない。

Posted by: 玉井一匡 : June 5, 2005 03:39 PM

Amazonで「映画 日本国憲法」を条件を絞りこんでDVDで検索すると該当なしになりますが、条件なしで検索するとヒットします。何か変。て、ことで昨日は未だAmazonには出ていないのだと思ってました。往復電車賃+入場料よりもDVDの方が安上がりなので注文しました。「チョムスキー 911」のDVDは持ってます。

Posted by: iGa : June 5, 2005 02:09 PM

憲法第九条になりかわってお礼しちゃってるみたいですが、秋山さん、ご注文ありがとうございました。
つい、3,4日前にamazon.comのサイトを見たら、まだDVDが出ていませんでしたが、出たんですね。
 それぞれの主張には、かならずしも新しい視点や画期的な考え方があるわけではないのかもしれないと思いますが、それらをこの映画にすることによって、気持ちを動かす力が作られると思いました。さまざまな真実や事実は世の中にいっぱいあって、それぞれは知られているかもしれないけれど、それを多くの人を動かすように編集して伝えることが、映画にせよ本にせよ、あるいは建築もブログもそうでしょうが、表現やコミュニケーションというものの力なのですね。それを思いました。
自治労の井ノ口さんも1部(というんでしょうか)買ってくださいましたが、その後、さらに10部ほしい。上映会も開きたいとメールが来ました。

Posted by: 玉井一匡 : June 5, 2005 11:51 AM

河さん、奈良美智は同級生だったんですか?かつて女だとおもっていたころから、ぼくはまだ顔写真さえ見たことがなく、人間像についてはほとんど知りませんでしたが、ラグビーの件りが、ぼくのなかの彼のキャラクターの一部を構築しました。肩身の狭そうなしゃべり方と「渡来の山(変換間違え)トライのヤマ」という表現のギャップが興味深く想像されます。

Posted by: 玉井一匡 : June 5, 2005 11:42 AM

本日、DVD 注文しました。

amazon.co.jp で注文できます。24時間以内に発送ですから、シグロで入金確認後発送というよりも早く手に入ります。(消費税分高いけれど)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901510320/qid=1117892003/sr=8-1/ref=sr_8_xs_ap_i1_xgl/249-1768454-5061167

Posted by: 秋山東一 : June 4, 2005 10:39 PM

奈良君は本当に不思議な人で私が大学の二年の秋、突然ラグビー部の練習に乱入して来て、来春クラブに入ります。ウィングをやらせてくれればトライのヤマを築きますと宣言して、次の春入部して来ました。やらせて見ると口程のこともないやつと私は思いましたが、マネージャーたちは貧乏で御飯も食べないので力がでないのだと心配していました。その肩身の狭そうな喋りかたも、歩きかたも、昔のままです。

Posted by: kawa : June 4, 2005 08:09 PM

コメントとDVD注文してくださってありがとうございます。・・・なんて、ぼくがお礼を言うのも変だけれど、できるだけ多くの人に見て欲しいとおもうから、お礼をいいたい気分です。先日も名古屋に打合せに行ったときには、DVDを5枚とチラシを数十枚もって行ったら、2人が買ってくださり、別のひとりは上映会をするから、シグロに連絡してみると言われました。
 シグロは、ウチの娘たちの映画の制作をしてくださっているから、無関係ではないのかもしない。でも、そんなこととはまったく別に、できるだけ沢山のひとに見て欲しいと思ったのでした。

Posted by: 玉井一匡 : June 4, 2005 05:56 PM

玉井さん こんにちは! 昨日 急ぎ電話にてシグロに注文を出しました。 今から到着を楽しみにしております。 (拙宅のDVDプレイヤーは プレステ2ですので ゲームに興ずる子供を押しのけて 見なければ!) 教えていただき有り難うございました。 

Posted by: いのうえ : June 4, 2005 11:30 AM
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?