February 01, 2008

DVについての講演が中止されて

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1月31日付の東京新聞朝刊の記事をiGaさんが送ってくださった。
この記事は、つくばみらい市でDVについての講演を中止したことが、すぐに周辺へ影響を及ぼしたことを伝えている。つくば市の県立高校では予定していたDVについての出張授業を中止した。しかし、一方では長岡市が同じ平川和子氏による講演会を、予定通り27日に開いたそうだ。つくば市の反応は、つくばみらい市の対応をそのまま倣ったものだが、長岡の場合はつくばみらい市の例をうけて、議論を重ねた結果として選んだ結論なのだろうから、ことさらに意味が大きい。

ひとつ前の「デートDV」というエントリーで、反対する人たちの論理が分からないとぼくは書いたが、論理を想像することは容易にできる。ぼくがわからないというのは、想像もできないのではなく、それにはとてもじゃないが同意できないということだ。
その主張はおそらく、「きみたちは夫婦の問題をことさらに大袈裟に騒ぎたてて、ちょっと怒りやすいだけかもしれない夫を犯罪者に仕立て上げている」ということだろう。現実に殺される人や心身を傷つけられる人たちが数多いのだとすれば、まずその人たちを守ることは緊急を要する問題だ。夫の暴力や過剰な猜疑心が夫婦の話し合いによって誤解がとけて解決することもたしかにあるかもしれない。しかし、夫の振るまいが妻にとって生命の危険を感じさせるほどなのだとすれば、まず被害者を隔離したり関係を解消したりするのは当然の措置ではないか。夫を犯罪者として処罰してほしいというのではない、自由にしてほしいというにすぎないのだ。その状態を続ければ女の人の生命が危険にさらされるが、逆に、関係を解消したからといって男が生命の危険にさらされるわけではない。ふたつの価値を比較してみれば、どちらを優先すべきかは明白ではないか。

 何年も前から行方不明になっていた少女が見つけられて、男が彼女を監禁していたことがわかったという事件は長岡市に近い三条市で起きた。ひとりの女性の自由を奪うことがいかに残酷で、殺人にもまさる悪質な行為であるかを実感させたあのできごとによって、長岡市では家庭という密室の中で行われる人権の侵害について、共通の理解が得られたのかもしれない。
つくばみらい市の今回のできごとをきっかけにして、日本中でDVについての認識がむしろ深まることを期待しよう。

投稿者 玉井一匡 : February 1, 2008 01:21 PM
コメント

暴力を一方的に男性から女性への物と限定しているうえに、事実関係を一切確認しようとしないのです。一体どうしてでしょうね?

女性センターの評価には、一時保護者の年間目標人数などがあり、目標を達成するためには、一時保護の人数を増やさないとなりません。事実関係を調査していたら都合が悪いのではないですか?要するに、女性議員と職員のためにポストを作りたいだけではないんですか。

平川和子
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1014340000
これを見れば、男性に対する復讐心に満ちている事が分かるでしょう。変更した思想です。

Posted by: tama : July 10, 2008 01:30 AM

あのですね、
事実関係を一切確認せずに女性からの訴えだけで、暴力があったと決めつけるのはおかしい。
「バカ」という事を、暴力としながら家庭内暴力は男性から女性に対する物、と規定しているのがおかしい。
事実関係を一切確認せずに、子供を片親から引離す事は、国際子供の条約に違反している。

他にも沢山あります。

「関係を解消したからといって男が生命の危険にさらされるわけではない。」
生命の危険がなかったら、子供と男性の人権を侵害しても良いという事ですね。

Posted by: tama : July 10, 2008 01:21 AM

ここの会話を見ているととても極端に感じます。
男女共同参画ではよくある話なんですけど、男女共同参画に対する批判と反対は全く違うものですが、この両者を混同する人がよくいます。
平川氏の講演会に反対した右翼は恐らく「左翼に金が行くのは面白くない」という理由で反対したのでしょうが、実は男女共同参画推進派からもDVシェルターに対する厳しい批判の声が上がっていたのです。
DVシェルターは全く効果が無いとは言いませんが、あくまで一時的な避難場所でありDV被害者救済活動においてさほど重要ではありません。
中には「DV被害者にとって必要なのはシェルターではなく母子家庭保護などの福祉だ」という人もいます。それは正論だと思います。

例えば極右と極左は共に日米安保に反対の人が多く、その点においては意見は一致しています。

そういう風に正反対の陣営の人たちの意見が表面上は結果的に同じという事はよくあります。

でも中身は全然違うわけですから、そこのところをよく吟味してから非難しないと、敵に回さないでよい人まで敵にしてしまう事になりかねません。

Posted by: ディヴィ夫人 : March 9, 2008 09:40 PM

iGaさん
この人物のことは何も知りませんでしたが、いくらなんでもこんなひどいとは思いませんでした。こういう人間が世の中にいるのはしようがないとしても、これに投票する人の方が多いということは、まったく恐ろしいことですね。心ある大阪府民に頑張ってほしい。

Posted by: 玉井一匡 : February 12, 2008 07:10 PM

ざっと、こんなこと言うてはるわ、恐ろしか。
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-709.html

Posted by: iGa : February 12, 2008 01:44 PM

iGaさん
あっ、ゲバラのこと忘れていました。録画しようと思っていたのに。明日は忘れません。
大阪の知事のことは、ぼくは何も知りませんでした。今も知りませんが。バラエティ番組というものが、なんともハラが立つので、バラエティ番組のスターになった弁護士というんで、何も知ろうとしなかったのです。ぼくのコメントは、しんちゃんを思い浮かべていたのですが・・・そうなんですか。

Posted by: 玉井一匡 : February 12, 2008 10:41 AM

そうですね。大阪府民が選んだ人も、司法を否定し大衆を報復へ向かわせるような言動がありましたから、或る意味でカッコマンのシンタロウクンより恐ろしい人だと思います。

そう云えば今朝気づきましたが、今日から金曜日まで四回に亘って「私のこだわり人物伝・チェ・ゲバラ」が再々放送されます。時間は午前10時5分からNHK総合だから後30分。

Posted by: iGa : February 12, 2008 09:37 AM

iGaさん
選挙というものを眺めているとよく思うのですが、他者の痛みを感じる能力がないおかげで、はたからは「思い切りのいいリーダー」と勘違いされることがありますが、「他者の痛みが感じられる」人物かどうかがわかるという能力が、有権者には必要なのかもしれませんね。

Posted by: 玉井一匡 : February 12, 2008 08:35 AM

iGaさん
様子が目に浮かぶようですね。控え室どころかステージで言っちゃったんですね。そういわれると、何か言おうとしても「あれはあの本の何ページに書いてあるし、これは高橋悠治の本だな」なんて、自分の中の情報量にうろうろしたんでしょうか。iGaさんも高橋悠治も、茂木健一郎に同じことを感じていたのを知って、ちょっと安心しました。

Posted by: 玉井一匡 : February 11, 2008 11:52 AM

>想像力と情報量は相反する
masaにその通りですね。茂木健一郎が誰かの言葉を引用して発言したら、高橋悠治が「それは本に書いてあることでしょう。」とたしなめたけれど、彼にその真意は伝わらなかったみたいです。

Posted by: iGa : February 11, 2008 11:46 AM

iGaさん
「他者の痛みを感じる」ということは、他者に対する想像力を持つということだし、それは愛情のもとでもあるはずですね。だから想像力というのはとても重要なことだとぼくは思うけれど、それに対して教育の中ではないがしろにされていますね。おなじ「そうぞうりょく」でも創造力の方は、少なくともお題目としては重視されていますが。想像力と情報量は相反するというか、補い合う関係にあるのでしょうから、その両者をどうするのかは、教育のもっとも重要で、むずかしいところなのでしょうね。
茂木健一郎は、そんなときには教科書的な解説をしそうなものですが、控え室にいるときにでも高橋悠治になにかピシャリと言われたんでしょうか、「言わなくてもいいことを言う自由を持ちすぎているよ君は」なんて。
ところで、若桑みどり氏が亡くなったというのは、ぼくはつい先日に知ったばかりで、びっくりしました。

Posted by: 玉井一匡 : February 11, 2008 11:20 AM

昨日の東京新聞「本音のコラム」に藤本由香里氏による「DV講演会の中止」と題するその後の状況が書かれていました。2月1日に東大教授・上野千鶴子氏が集めた署名を携えてつくばみらい市に、今回の市の対応に対する抗議と講演会の再実施を求める文書を提出したそうですが、そこで分かったのは飯島善市長の一存で中止が決定されたようです。つくばみらい市をWikipediaで検索してみると、合併によって市名を決定する際にも、市名を公募したにも関わらず不可解な出来事により決定されたりとか、行政にかかわる者の民度の低さが問われているようですね。つくばみらい市のサイトにある「平成20年度男女共同参画週間の標語を募集します」が冗談に見えてきました。
上野千鶴子氏と同じくジェンダーをライフワークとし昨年亡くなった美術評論家の若桑みどり氏も生命の恐怖を感じる程、右翼からの嫌がらせを受けていたそうです。病気だったようですが新聞の死亡記事を読んだ時は一瞬もしやと疑いを持ちました。
その若桑みどり氏と共に「風のイコノロジー」というコラボレーション作品を作った音楽家の高橋悠治氏が2005年の暮れに自称・脳科学者の茂木健一郎氏と公開トーク「他者の痛みを感じられるか」を初台のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で開催しました。恐らくテーマの「他者の痛みを感じられるか」は高橋悠治氏が提示したものと思われます。何故ならば茂木健一郎氏は意識的なのかどうかは分かりませんが、テーマを避けるように高橋悠治氏に対し歯の浮くような御世辞から話しを切り出していたからです。そのトークは終始、話しが噛み合わないまま、広がりも見せないままで、高橋悠治氏が最後に放った言葉「言いたいことを言えない苦しみを味わった方が良いと思う。」だけが心に残り。新進気鋭の脳科学者と云われている人物が脳科学的に「他者の痛みを感じられるか」をどう分析するのか、発展させるのか、の期待は物の見事に裏切られました。
僕たちは「他者の痛みを感じられるか」この命題にもっと真摯に向き合わなければいけませんね。

Posted by: iGa : February 11, 2008 09:36 AM
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