May 14, 2008

紙の一輪挿し


Ichirinzashi1S.jpgClick to PopuP

夜おそく自宅に帰ると、テーブルの上に瓶のかたちをしたものが載っていた。
紙を材料にしているのだが、それがかっこいいのだ。
どうみても一輪挿しのようだ。
プラントボックスから、開きすぎたチューリップを一輪切り取って入れてみる。
夜中だが、すぐに試してみたくなったのだ。
なかなか、よく似合うぞと、満足してしばらくながめた。

大きな一輪挿しはランニングコスト対効果がすこぶるいいのだといって、友人の陶芸家のつくった60cm角ほどの大きな一輪挿しを、高級旅館の女将が買っていったというはなしを聞いたことがある。旅館じゃあ、花をきらすことができないから、はじめに一輪挿しに投資するほうが安いというわけだ。これも、一輪だけの花がとても大きく感じられる。

かたちもいいが、それ以上につくりかたがかっこいい。言ってみれば、こんなぐあいに作られているのだ。
・ペーパーバックの本の、紙を貼り合わせた背表紙の側はそのままにして、反対側を自由な曲線で切り落とす。もっとも、じっさいに厚い本をすっぱりと切り落とそうとすれば容易なことではないだろうが、あくまでも頭の中の話だ。
・その切り口に色をつける・・・端を裁ち落とされた本を開き、ほぼ360°開いて、表の表紙と裏表紙をぴったり貼り合わせる。
・そんなふうにすれば、こういうものができる。ぼくたちが子供のころ、七夕の飾り物に、そういうしかけのものがあった。
そうすると、背表紙の面が円筒形の穴をつくり、そのまわりにCADでいう回転体ができるのだ。翌朝、あれはどうしたんだと娘にたずねた。
Ichirinzashi3S.jpgIchirinzashiAxisS.jpgちえこが誕生日プレゼントにくれたもので、本屋さんがつくったのだという。誕生日はもう半年以上も前の7月のことだからそれをいまごろになってくれるというのもおもしろい話だが、デザインはもっと面白い。半年遅れの誕生プレゼントにしたくなるほど面白いと思ったのだろう。ちえこは、Psalmのこのサイトをデザインしてくれたデザイナーなのだ。
だれがデザインしたのかは、娘は知らなかったが、やはり本から発想したものだった。中央の穴にアルミの試験管のようなものがさしこんであって、そこに水を入れて花を生けるようになっている。

 段ボールの箱も手作りで、細長い箱の底とフタの中央に円筒形の白い軸が固定されている。一輪挿しの上下の穴を、ここに合わせてフタを閉じれば、箱の中で移動することはない。白い軸は、よくみると厚いトレーシングペーパーを固く巻いたものだ。あくまでも、紙の二次元を三次元にかえてしまおうとしているところに、ふかく好感を持った。
CADソフト(Vector Works)で「3D多角形」をつくり「配列複製」してみると、3Dの一輪挿しができた。こいつはまだまだプロポーションが気にいらないけれど、似たようなものは簡単にできた。これを見ると、紙でできた実物は一枚ごとの紙がきちんとした平面でなくてヨレヨレなところがいいのだということがよくわかる。

投稿者 玉井一匡 : May 14, 2008 07:40 AM
コメント

iGaさん
そうか、中一で回転体なんですか。
iGaさんが、そんなことを調べようと思い立ったのは、3Dを分からせるにはどうすればいいか・・・ということからなのでしょうね。しかし、立体の概念がわかってから3Dをいじるというのとは逆に、むしろVectorWorks で3Dをつくっているうちに立体の概念が実感として分かってくるということがあると思うのです。インターネットのために英語をやるのではなくて、英語のサイトで見たいと思うことがあれば(それがどんなサイトであれ)必死で英語を調べるのではないでしょうか。

Posted by: 玉井一匡 : May 16, 2008 05:07 PM

この間、三次元の概念は義務教育でいつ頃から習うのか学習指導要項を調べてみたら、角柱、円柱、錐体は小学6年で体積とそれらの展開図を、中学一年の数学の図形で「空間における直線や平面の位置関係を知ること。」「空間図形を直線や平面図形の運動によって構成されるものととらえたり,空間図形を平面上に表現して平面上の表現から空間図形の性質
を読み取ったりすること。」とあり、用語として「回転体」が揚げられています。
まぁ...VectorWorksの3Dは中学一年のレベルがあれば充分なのですが...そうでない場合は回転体は七夕の飾り物で、柱状体は小田原提灯を教材にすれば...良いかも知れませんね。

Posted by: iGa : May 16, 2008 09:39 AM
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?