February 07, 2009

タラキモ

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 新潟のスーパーマーケットでマダラの肝をみつけた。
 日本中、どこもかしこも同じような都市になり同じものを売っているが、魚屋や八百屋には地方の特色が残されている。生産量や漁獲高がすくなくて流通ルートに乗りにくいものや傷みやすいものが均質化の魔手からこぼれおちるのだろう。新潟では、スーパーマーケットの魚売り場でも、ときどきめずらしいものがみつかる。アンキモは人気ものになってしまったから、値段が高いか中国産であることが多くてあまり欲しいと思わないのだが、タラのキモは新潟では安い。新潟産で364gが211円、100gあたりにすれば58円にすぎない。同じ店で、以前にマンボウのキモを買ったこともあったが、それも同じような値段だった。並べて比較したわけではないが、いずれも味の甲乙はつけがたいと思う。

Tarakimo2S.jpgClick to PopuPTarakimoS.jpg
アンキモの作り方はだいぶ前に叔母にきいたので、それを思い出しながらタラキモも同じようにやる。記憶の定かでないところはGoogleで探して確認した。
 蒸すだけのことだが、その前にちょっと手を加える。表面の薄皮をむいて軽く塩をして酒を振りアルミフォイルで円筒形に包んでハムのミニチュアのような形にする。(写真を撮ることに気づいたときには、ひとつを食べ終わってしまった)
なにもアルミのゴミを増やすこともあるまいと思ってそのまま蒸したこともあるが、皿に載せたときにいかにも摘出した肝臓という風情で、手術に立ち会ったことのある人などは食欲をそがれるだろうし幾何学的な形ではないから切り分けると大小の違いがはなはだしいから、家庭でも居酒屋でも分配がむずかしい。アルミフォイルの代わりにラップフィルムを使ってみたら、形がととのわない。やはりアルミがいいようだ。両端をキャンディの紙つつみのようにねじればしっかり形が固定する。蒸気が通るように楊枝でぶつぶつと穴をあけて蒸し器に入れるだけだ。
アンキモはくすんだオレンジ色だからなかなか美しいが、タラのキモはグレイがかった肌色で、ちょっと食欲の邪魔をされる人もあるかもしれないから、すこし派手な器に入れた。ぼくはこの316gを二回に分けて、大部分を自分で食べてしまった。
 このとき、40cmほどの生きのいい鯖もみつけたので「この鯖は締め鯖にできる?」と、奥の加工場にいるお兄さんにたずねると「シメサバはむこうにあります」と、できあいのシメサバのあるあたりを指さす。中まで真っ白になった締め鯖なんて食べたくないと思うから黙っていると奥にいるおばさんが大丈夫ですよと言ってくれた。新潟では地元の鯖がすくないらしく、シメサバにできるといわれたのはひさしぶりだ。
 タラの肝150g近くとシメサバの半身を食べるのだから、魚のだとはいえ脂肪が多い。酒の肴でなく白い飯のおかずにするというと飲み助はもったいながる。(ぼくは食べ急いで、シメサバの写真を忘れてしまった)野菜は小鉢にいっぱいの大根おろし。

KanyuDrops.jpgカワイの肝油ドロップ 
ぼくたちの子供時代に肝油ドロップというのがあって、ときどき学校で配られたが、その原料がタラの肝油だと言われていた。「カワイの肝油ドロップだ」というコマーシャルソンが頭のすみに残っていたから、ためしにGoogleで「カワイの肝油ドロップ」を検索してみると、まだ存在しているではないか。しかし、Wikipediaによれば、現在の河合製薬の肝油ドロップはタラの肝油をつかわずに、ビタミンAをいれたものなのだそうだ。

投稿者 玉井一匡 : February 7, 2009 10:20 AM
コメント

aiさん
新潟では、刺身用のマダラは見たことがありませんが、盛岡なら刺身にできるくらいのマダラが手に入るのではありませんか、それくらいの生きのいいキモだったら、もっとうまいでしょう。
ついつい、はやく食べたいばかりにこころが急いて、アルミフォイルの表面がデコボコになってしまいました。その結果が正直に、蒸したあとのキモの表面に表れてしまいました。味に変わりがあるわけではありませんが、器でカバーしようと思って、ぼくの気に入っている器に盛りつけました。どこの焼き物なのかぼくは分からないのですが、前からうちにあるものです。ネギも、もうすこし丁寧に切って白髪ネギにしたかったところですが、早く食べたくて雑になってしまいました。味は、おいしゅうございました。ほんとうは、燗酒なんでしょうが、三代続いた下戸とあって、白いご飯と食べたのでした。多くの友人が酒量を控えるころになって、やはり多少は呑みたいと思うようになってきました。

Posted by: 玉井一匡 : February 10, 2009 01:21 AM

地元派食材が出ると思わず反応してしまいますが、鱈の肝を巻いて蒸すのはとてもいいかもしれませんね~。見かけたらぜひ作ってみたいものです。
それにこの器がまた素敵です。錦手でしょうか?代々伝わる器なのではないかと想像していますが、地味だけれどアジのある料理とぴったりで、私も盛りつけてみたいような器です?!

Posted by: ai : February 9, 2009 09:21 PM
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