January 08, 2011

図解 いろは引 標準紋帖

HyojunMoncho1S.jpgClick to PopuPHyojunMoncho2S.jpg

 新年のごあいさつのエントリーにじんた堂さんがコメントをくださった。
そこに "「いろは引き紋帖」を開いてみました" と書かれていたけれど、ぼくは初めて目にする本の名称だったので、すぐにamazonを調べてみた。思いがけず、古本がすこぶる安い値段で出ていたがらさっそく注文したのが、昨日の午後に届いた。
 A5を横長にしたくらいの小ぶりの判型を和綴したもので表紙は紺の布でくるんである。紋所の歳時記といったところだ。「標準紋章百科」というのが一頁に20ずつの紋が246頁で5920+8=5928種類もあって、これが500円+送料だけで手に入ったのだから、たいへん得な買い物をした気分になった。その末尾には歌舞伎の役者の紋120などもまとめてあって、尾上卯三郎というひとのはうさぎが一匹、ちょうど役者が舞台に座って「隅から隅まで・・・」なんて挨拶するときのように両手をついている。

 さっそく、「う」の頁を開いて「うさぎ」を見ると、あったあった。しかし抱き波というのではなく「波ニ月兎」となっている。「二」は数字ではなく「に」のカタカナ表記だ。

 裏表紙の内側に貸出カードをいれる紙のポケットが貼ってあり、こう書いてある。図書館の本だったようだ。
 「     皆さん 
  ○読書の前後によく手を洗い
  ○ゆびをなめずにページをひらき
  ○表紙を巻きかえさず
  ○書き込みや折り目もつけず
  ○いつも気持ちがよいように
       よみましょう
       東京・丸善 PAT .P103353」     ・・・・だって
ぼくは、書き込みや折ったりすることはないが、きれいとは言い難い手でページを繰ることが多いので、ちょっと反省した。

 左の小口に目を転じると赤いゴム印だろうけれど印が捺してある。読みにくいのをあれかこれかと言いながら解読しようとしたが「**女學院**」と三文字しか読み取れない。表の表紙をみると、答えがあった。「服飾専門学校・常磐女学院図書館」というゴム印のほかに同じ印が表紙を開いた面にも捺してあって、これは「常磐女学院蔵書印」と読める。なるほど、この本は、そういうところで使われてきたのだ。図書館の本を誰かが売り飛ばしちゃったのだろうかと思いながら「常磐女学院図書館」をインターネットで探してみると、松坂屋の創設した家政専門学校だったが2007年に閉校している。これはそのときに放出された蔵書だったのだろう。

HyojunMoncho3.jpg 紋付きというものは色が黒ときまっているし、どれが誰のものか分からなくなってしまうから紋をつけることになったのだということに気づいた。しかも、冠婚葬祭の機会には同じ紋をつけた人があつまるから、それぞれがわかりやすいように衿紋というのもあって、それもいろいろ掲載されている。
 日本の紋章をあれこれ眺めているうちに、昨年の叔父の法事の時のことを思い出した。英語ではザクロはpomegaranateなんだという話になったので、pomeはリンゴ、granateというのはグラナダのことだそうですねと言うと、隣の席の親戚が「そういえば、グラナダの市の紋章にはザクロの絵がありますね」と言った。あとで調べてみようと思ったのをすっかり忘れていた・・・ということを思い出したので、例によってwikipediaを開くとなるほどその通りだった。
こうして較べてみると、グラナダのやつもいいんだが饒舌で子供っぽくみえるが、日本の紋章というのはなかなか洒落ているもんだなあと思いました。

■関連エントリー
図解 いろは引 標準紋帖/aki's STOCKTAKING
あけましておめでとうございます:抱き波とうさぎ/MyPlace

投稿者 玉井一匡 : January 8, 2011 02:02 PM
コメント

林檎家さん
 やあはじめまして。iGaさんのところのコメントでお名前を存じ上げています。そうですか、高騰してるんですね、おもしろいなあ。
ぼくのなんて、蔵書印が三つもついているし、昭和47年版だし、ブックオフに持って行ったら「ただで置いていってくれてもいいですよ」なんていわれそうですね。
ブックオフのおにいちゃんたちは、本の中身にはなんの興味もないから。

Posted by: 玉井一匡 : January 15, 2011 07:22 PM

はじめまして…。
iGaさん→AKIさんと辿って、ここまで到着!?

私は、本日注文!
コンディション「良」で最安値、
それでも、965円でした〜。
350円も在りましたが、
やっぱり、少しでもコンディションが良いのが欲しい???

ん〜、本当にamazinの相場が高騰かな???

Posted by: 林檎家 : January 15, 2011 06:01 PM

わきたさま
 いい本ですね、ほんとに。ぼくたちのせいでamazonのマーケットプレイスの相場が高騰するかも知れないなあ。
ぼくは、amazonで古本を買うときには、「良」と書かれている中で一番安いのを選ぶことにしています。秋山さんのところには、ほとんど新品が昨日届いたそうです。ぼくのは昭和47年の出版で、700円と書かれています。
紋のデザインの方法などもちょっと書いてあるし、いつまでも飽きません。これも、じんた堂さんのおかげです。

Posted by: 玉井一匡 : January 13, 2011 12:08 PM

こちらのエントリーを拝読して、私も注文してしまいました(#^.^#)。ちなみに350円です。

Posted by: わきた•けんいち : January 13, 2011 10:18 AM

AKiさん
 ぼくが注文したときは、350円のはありませんでしたが、二三日まえにamazonを見たときには350円からありました。
1円の文庫本だって、小口が日焼けしているくらいのもので、中身は問題がないものが多いんだから、350円ならきっと大丈夫ですよ。

Posted by: 玉井一匡 : January 9, 2011 03:49 PM

私も amazon に「標準紋帖図解いろは引」を注文しました。ただし価格が350-也ですので、どんな物なのか、ちょっと心配です。

Posted by: AKi : January 9, 2011 01:48 PM

じんた堂さん
 もちろん、申し訳ないことなんてちっともありません。おかげさまで、いいものが手に入りました。こんなものをよくご存じだと感心しました。おっしゃるように、よくもまあ、あらゆるものを素敵な紋章にしたということにおどろきました。
しかも、この小さな一冊で、さまざまな紋章の世界をひとつ掌にのせられるという気分になれるのが、ぼくは楽しくて仕方ありません。
 

Posted by: 玉井一匡 : January 9, 2011 05:31 AM

思いがけない買い物をさせてしまったようで申し訳ないような・・・ でも格安で入手されたようなのでお許しあれです。
それにしても動植物からはじまり天体・道具・幾何学模様など、こんなにも多くのものを家紋とした先人達の図案力に驚きです!
しかも入手された本の出自が、呉服店から始まった松坂屋が関係していた学校の図書館となると、古本ながら由緒正しき本と言えそうです。

Posted by: じんた堂 : January 8, 2011 11:03 PM
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