March 22, 2005

インターネットゲストハウス


 夕食を終えたあと、まちの「internet guest house」というのにやってきた。ここでは民宿を「guest house」という。国際電話のかけられる電話機ブースもふたつある。
ホテルにもビジネスセンターでインターネットを使えるけれど、2US$/15分といういい値段だ。ここは150キープ/分。10,000キープが1ドルだから、ホテルでは1,333キープ/分という計算になる。1時間使ってもここは9,000キープにすぎない。ホテルの15分ぶんの料金2ドルを払えば2時間以上使えるわけだ。
 みんなウィンドウズの機械なので、iBookにつないでいい?と店のお兄さんに訊いたら「もちろん!」といってLANケーブルを外してくれた。当たり前だが、ちゃーんとつながった。
ここは7台のコンピューターがあって、僕の他に3人がディスプレイに向き合っている。みんな外国人だ。カメラを机にのせてシャッターボタンを押したら、ストロボがついた。思わず「あっ」と声をだしてしまった。写真をとったものの、しまった、カードリーダーをホテルに置いてきた。アップロードできない。だから、写真はあしたアップロードします。

 いまは午後9:30、来てから30分ほど経ったけれど、いつの間にか満席で、僕のほかに7人になった。相変わらず外国人ばかり。

投稿者 玉井一匡 : 11:12 PM | コメント (2) | トラックバック

ビールのキャップと屋根

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天井に張ってあるは段ボールに、ビールのキャップがついている。ここではただ一つのブランドなのだろう、どこにでもある「ビアラオ」だ。見回せば、あちらこちらに段ボールに食い込んで並んでいる。ヴィエンチャンのモーニングマーケットという大きな公設市場の、中心をちょっとはずれたところに2メートル足らずの低い天井の一画。これは何なの?と訊きたいが言葉が通じない。

通路の向かいの店は英語のメニューもあって、ヨーロッパ人とおぼしき客も少なくないが、そうでない方がおもしろそうだと思ってここに入ったんだからしかたない。親子3人連れのとなりの客は、そばを食べていたらこれを入れるんだと、青い唐辛子のいっぱい入った丼をよこしてくれた。友好的ではあるが英語は通じない。
 二回目のヴィエンチャンに着いた日曜日、初めて一日中ひとりで歩ける自由な時間ができたので、まずはモーニングマーケットに向かった。大きな屋根が3つならんでいる周りに、車がぎっしりとつまっている。昼過ぎになっていたから、まずは腹ごしらえをしたいと店をさがすと、前回に連れて来てもらったときにはナマズや鶏やさいの目に切った血の塊なんかをならべでいたあたりが、大部分は食べさせる店になっている。そこは大きな屋根の下でこの中の正式な場所らしいが、その一角を通り過ぎたあたりは、天井が低くてなんだか落ち着きそうな店だった。段ボールの天井の上には亜鉛鉄板の波板である。断熱材として段ボールを鉄板に固定するのにビールのキャップをつかっているようだ。

 翌日、別の店でそばを食べているときに、鉄板の屋根については別の話を聞いた。昨年の11月にASEANサミットが開かれたときのこと、会議の始まる3日前になって、突然お触れが出た。歩道沿いの店の多くが鉄板の下屋をつけてテーブルを並べていたのだが、その屋根を撤去しろと言う。それにはみんな大ブーイングだったそうだが、なにしろここは一つしか政党がないくらいのところだから、渋々したがったそうだ。ぼくが行ったときには、屋根は折りたたみ式のテントに変わっていた。
 ASEANサミットの時には、そうとう肩に力がはいっていたんだろうが、もうひとつ政府が見栄を張って市民が苦労したことがあった。こちらでは学校や役所では、長い巻きスカートをはくことになっているのだが、サミット中にはヴィエンチャン市内の女性はみんな巻きスカートの着用が義務づけられて、中には、その場で店に連れて行かれ巻きスカートを買わされた人もいたという。

そんな強引なことをやっている割には、まあしょうがないかという雰囲気のようなのが、このまちの不思議なところだ。ここの人たちの生来の陽気なところと、政府の強引なやり方のおかげでいいこともあったからなんじゃないかと思う。かつてここは、ドラッグとセックスの町と言われていたそうだが、いまではまったくそんな面影がない。まちに立っている女も薬はいらないかなんて訊いてくる男もいない。それでも、そばを食べているテーブルの脇に子供がやってきて手を伸ばしてきた。
「観光客が増えるとつい1ドルくらいと思ってやっちゃうんですが、かわいそうだけれど、別の形で助けてやるようにしないといけないんです。公務員の給料が15ドルくらいだったりするから、物乞いをするほうがいいと思ってしまって、そのままはたらこうとしなくなる」と、SVAの川村さんが言う。ビールのキャップのことは聞き忘れた。

投稿者 玉井一匡 : 07:48 AM | コメント (4) | トラックバック

March 20, 2005

バンコクのホテルでblog

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 急に、19日土曜日にラオスに行ってもらえるだろうかということになったが、ちょうど連休がらみの週末をつかえる。出発の3日前、水曜日の夕方になってiBookのCDROMドライブのトレイを開いたら戻らなくなった。ときどきディスプレイが消えるという症状がもっと前からあったので、すぐにクイックガレージに持っていった。CDROMドライブを交換しなければならないが、いま在庫がない。翌日発注するからいつ直るとは言えないと言う。クイックガレージの保証が12月まであるから費用はかからないが、こいつがないとプレゼンテーションができないのでちょっと心配した。
 結局は金曜日の朝に間に合ったが、今度行くまでにはairMacを入れておこうと思っていたのに、ドタバタですっかり忘れてしまい、iBookの戻った夜にやっと思い出して、しまったと思った。しかし、無線LANを使わない状況を探索することにすればいい。

 西武新宿線・新井薬師を5:40の電車で出発しても、バンコクに着くのは、現地時間で18:00、日本時間は20:00だからウチを5:25に出てからだと14時間35分かかる。プーケット経由だからなのだ。 一時間半しか眠っていないのに映画を2本とも観てしまったが、たいして疲れない。

 あらかじめとっていただいたバンコクの空港前のホテルに泊まり、明日の6:00には出発して目的のラオスに行く。夕食はホテルで食べてゆっくりインターネット実験をしよう。前回はこの同じホテルに着いたのが11時近くだったからフロントにもあまり人がいなかったが、今日はまだ早い。シャワーを浴びて着替えると、さっそくフロントに行き「部屋でインターネットを使いたいんだけど」と頼んで申込書にサインすると、タッパーのような箱を渡してくれた。正午から翌日の正午まで無制限で450バーツ(約1200円)。中には「ブロードバンドスプリッター」とそのACアダプター*1、電話ケーブル*1、LANケーブル*1が入っている。「電話ののってるベッドサイドテーブルにジャンクションがあるけれど、あそこにつなげばいいんでしょ?」と訊いたら、やさしくてかわいいお嬢さんが部屋まで付いて来てくれた。自分でやるからいいよと言いたかったけれど、調査員としては状況に任せた。接続して起動までしてくれる。チップを渡すと手を合わせて「ほほえみの国」らしくやさしく手を合わせて礼を言ってくれた。

 こうしてインターネット環境を整えたうえで気持ちよく食事をすませ、満ち足りて部屋に戻るとblogの書き込みサイトをひらいてすこし書き始めたのが9:00ころだった。ちょっとベッドの上に横になったつもりなのに、気がついたら部屋の明かりをつけたままで3:30になっている。やっぱりつかれてたんだ。

投稿者 玉井一匡 : 05:39 AM | コメント (2) | トラックバック

March 09, 2005

魚河岸の吉野屋

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 松戸で、和食の飲食店やビジネスホテルを経営する関宿グループのリーダーである稲葉八郎さんは松戸本町商店会の会長でもあると同時に商店会のホームページの大部分を運営する首謀者でもある。そこに稲葉さんがお書きになったものがひどく面白い。 
 たとえば牛丼の吉野屋がまだチェーン店になる前に魚河岸にあったころの店を中心にして魚河岸の様子がその内側に生活した人ならではの調子で、私的吉野屋論と題して生き生きと書かれている。
 去年、ゲイツインという松戸のビジネスホテルの改修のしごとをしたが、その仕事を依頼してくださった支配人・桜井さんにとっては義兄にあたる。奥さんの兄上なのだ。桜井さんとの多くの打ち合わせのおりに、幾度となく義兄上のエピソードあるいは武勇伝をうかがった。その多くは、再開発という名のもとにどんどんまちが悪くなってゆくことに対する闘いの話で、どれもその通りだとぼくは同感した。
 ビジネスホテルの仕事が終わったあとにお会いすると、ぼくの思い描いた通りの人物で、そのあとでいただいたメールに、このサイトのアドレスが書かれていたのだった。

投稿者 玉井一匡 : 11:56 AM | コメント (0) | トラックバック

March 07, 2005

マーマレードを橙と夏みかんで


鴨川から送られた橙を3つ使って日曜日の朝にマーマレードをつくった。ここ2,3年は、叔母の家の庭になる無農薬安全夏みかんで、叔母のレシピでマーマレードをつくっている。浸しておいたり、煮たりするだけだから、時間はかかるが手間は大したことがない。橙でもおなじ方法にした。

橙を半分に切る→レモン絞りで中身をジュースにする→残された袋をとり皮を薄切りにする→水(橙4:水5くらい)に3時間つける(ペクチンを出させる)→30分くらい煮る→橙の60%ほどの砂糖とジュースを加える→30分くらい煮る(途中、好みのあまさやわらかさになるよう、水と砂糖をテキトーに調節)→大ぶりの壜に2つできた。
夜には、ギンレイホールの加藤さんが持ってきてくださった夏みかんでマーマレードをつくった。夏みかんの方が大きいからもう少し大きい壜が2つ、いっぱいになった。
橙は色がきれいで香りがいいのだが、ちょっと苦みがある。自分で作るときには、甘さをひかえ水気を多くしてゆるめにつくりヨーグルトにかけたりする。あるいは焼きたてのバゲット+クリームチーズ+マーマレードという高カロリー食。ちなみに、ARABIA製の白いきれいなボウルは、30年と少しまえ、結婚したときに秋山さんから贈られたものだ。ときに食卓にものせる。
 

投稿者 玉井一匡 : 12:29 PM | コメント (8) | トラックバック

March 05, 2005

イームズ展

土曜日の昼前にチャールズ&レイ・イームズ展に行って、ぼくはとても気持ちよく帰ってきた。
 近頃はイームズが人気なのだそうだが、そのわりには土曜日の昼すぎという時間帯にしてはすいていて、ゆっくりと見ることができた。人気が「イームズ」をブランドにしてしまわないように、この展示はイームズ夫妻の考え方見方を伝えることに重心を置いたからなのだろうか。

 どんな些細な身近なものの中にも美しさがあり、宇宙を含めた世界を理解する鍵が潜んでいることを、イームズは表現し伝えることができた。「Pwoers of 10」では、ミシガン湖とおぼしき湖のほとりでピクニックをたのしむ二人をとっかかりにして、十億光年の単位(10の+21乗)の宇宙からオングストローム、もっと小さいフェルミ(という単位があるのも知りませんでした)の単位の原子核(10の-18乗)まで、わずかな時間の映像で10倍ごとにスケールを表現してみせた。だから「10の力」なのだ。

  ぼくがイームズの椅子を世界観や生き方と結びつけて考えられるようになったのは、川合健二の自宅にイームズのラウンジチェアとオットマンがおかれ、外にはベンツのトラックとポルシェが置かれた写真を見て、オフィスの役員室や金持ちのリビングルームのための椅子ではないことを知ったときからだったのかもしれない。この椅子の原型になった、合板の椅子も展示されていた。この椅子の方が、ぼくは惹かれる。

 ある会議で同席したイームズ夫妻を、チャールトン・ヘストンが描いた鉛筆のスケッチがあった。イームズがヘストンを描いたのかなと思うくらいのもので、となりに並んでいたイームズによる他の人のスケッチよりもむしろいいくらいだったから、「ボウリング・フォー・コロンバイン」にあらわれた時の情けない様子のヘストンを、ぼくはちょっと見直した。そう思ってみると、アメリカの銃を保有する権利というのは「革命権」を認めることなのだときいて感心した高校時代のことも思いだした。
大丸ミューシアムで3月14日(月)まで

投稿者 玉井一匡 : 04:39 PM | コメント (4) | トラックバック

March 02, 2005

ふきのとう・?・檸檬

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 鴨川の齋藤さんからの宅急便が事務所に届いた。去年のおなじ頃に、ふきのとうが送られたのを思い出した。案の定、中にはビニールの袋にふきのとうが沢山あったが、他に、檸檬がふたつ、伊予柑とおぼしきやつが7つあった。紙袋のおもてに貼ってある宅急便の送り状には、品名の欄に「?あててください!」と書いてある。それを読んで橙であることがすぐに分かった。ふきのとうは自宅と友人のお宅から、橙もその友人のお宅になったものだと書いてある。テーブルの上に並べると、部屋中に春がひろがった。

 齋藤さんは染色と織物の作家である。もともとは物理学者だったが、反原発の活動の過程で大学の職を辞して鴨川に移り住んだ。南斜面の自宅兼工房からは、木の間隠れに海が見える。そういう人だからブログサイトをつくって発言してほしいとすすめたら、「ブログの力」も買っちゃいましたというメールもいただいた。だから、「真綿の橙」の顛末をご存じなのだ。先日は、伊能大図のことをお知らせしたら、ぜひ行きたいと言われて、江戸のあたりで集合しましょうということになった。
 春の実りのやってきたあとに届いたメールにはこうあった。「橙は柏の葉と同じで、1年で落果しないそうです。それでお祝に使われるとか。ごぞんじでしたか。」なるほど。それに、ぼくの推測だが、「だいだい」は「代々」にも掛けているにちがいないと思う。去年いただいたふきのとうは、さっそくふきのとう味噌をつくったら、たった一度の食事で小ぶりのひと瓶がなくなってしまった。橙はマーマレードにしてみよう。

投稿者 玉井一匡 : 11:38 AM | コメント (1) | トラックバック