March 20, 2009

土筆と桜

Tsukushi-S.jpgClick to PopuP
先週末の新潟で雑草の間からいくつもの土筆が顔を出しているのを見つけた。
浅い鉢をさがすと、去年の春に水仙をいれたのがある。
まわりの春の草たちといっしょに数センチの表土をすくい、鉢の中に春の野を切り取った
さらに二株ほどの土筆を取ってきて増やし、杉の枯葉と緑の松葉を散らした。
それを、東京に連れてきて窓際に置いたのが、数日で様子が変わってきた。
あのときにはまだ固く穂を閉じていたのに、昨日の暑いほどの一日で開いたやつに触れると花粉の霧を飛ばした。
まわりのヒメオドリコソウ(にしては葉っぱが赤くないなと思って図鑑を見ると似ているがホトケノザだった)も花をつけはじめているが、神田川沿いの桜はどうしているだろう。

Sakura2009s.jpgClick to PopuP
神田川のほとりの桜のつぼみも赤みをおびているのを見て、毎年いちばんはやい桜はどうだろうと自転車を走らせた。
昨夜の帰りがけに見たときには蕾だったのに、今朝はもう二、三分咲きの木が3本も対岸で枝を伸ばしていた。Googleマップでみると神田川のこのあたりは、桜の季節の写真をつかっているのでした。
そりゃあそうだろう、今日ももう3月20日だ、そう思ってこれまでの年はどうだったろうかと探してみると
2004年3月18日のエントリーに、桜が咲いたことが書いてある。
百年に一度だと枕詞のように言われるこんな年にも、例年とさほど変わらない頃にさくらが開いているのだと思えば、ちょっと安心する。
ぼくたちの国では、様々な問題を抱えながらいつまでも同じ過ちを繰り返すけれど、大災害に遭っても泣きわめく人は少ないし、大混乱が起きることも少ない。
人間界に何が起ころうと冬が去り春が来て葉をのばし花を咲かせる自然を、根はいいやつなんだとぼくたちは思っているからではないだろうか
少なくともぼくはそう思っているんだ。
■春の七草のほとけのざ
春の七草のホトケノザは、正式には「コオニタビラコ」と呼ばれるやつのことなのだそうだ。

投稿者 玉井一匡 : 11:55 PM | コメント (2)

March 12, 2009

モモの花とビニール袋

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 きのうの夜はつめたくて強い風が吹いた。これからの季節、そういう日の翌日は朝の散歩ルートのところどころにちょっとした楽しみがある。
案の定、モモの木の下に20ほどのつぼみが階段の下と踏面に散っている。すでに開いたやつもあればまだ固いつぼみもある。おそらく今年もヒヨドリのはからいなのだろう。いつもは桜なのだが、今年はモモの花なので半月ほども早い。
透明のグラスに水をいれて、そこに首を刎ねられた桃の花たちを浮かべ、帰りがけに摘んできたペンペン草が白い花をつけたのを5本ほど挿した。
風はまだずいぶん冷たいのに、ああまた春がすぐそこに近づいたんだと思う。

 そういえば先日、この公園の入口にある階段の下で、ランドセルを背負った少年に出会ったときのことを思い出した。

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 雨の翌朝、3年生くらいの男の子が運動靴の右足を白いビニール袋の中に入れて、手かけのところを足に縛りつけていた。
じつは、それを見てぼくは彼が何を考えているのが分かったのだけれど聞いてみた。
「なんだい、それは?」
「階段の上に水たまりがあるから・・・」
「左足はいいのか?」
「左側は水のないところがあるから大丈夫」
「なるほど」
階段をのぼったところの右はコンクリートの擁壁が上に高く、左にはネットフェンスがあって10m ほどの擁壁の下を妙正寺川が流れている。その間の細い道には、雨が降ると水たまりができる。ビニール袋に足をくるんで、そこを歩くときに靴が濡れないようにしようというのだ、彼は。
「ぼくは水に入って汚れてもいいように、裸足にサンダルを履いてくるんだよ、ほら。水がたまってたら、君を抱いていってあげるよ」
「ほんと?」
「うん、いいよ。きみたちは集団登校じゃないのかい?」
「遅刻したから、こっちは近道なんです」
うちの娘も同じ学校だったから地図を頭に浮かべられるけれど、断じてその道は近道ではない。普通の道を行けば距離だって近いのだが、階段ものぼらないでいいし、ビニールの袋を履かなくたっていいのだ。
階段の上に行くと、もう水は引いていたので彼を抱えることはなく、クーが用を足しているのを待っているうちにボウズは先に公園を抜けていった。(この2枚の写真は、後日の雨の日に撮ったものです)

 ぼくが公園を出ると、道路を渡るところだった少年はガードレールを越えようとしていたらぼくに気づいたようだった。
「ここで渡っちゃおうかなあ・・・・」と、ぼくに聞こえるようにだろう、声にした。
近頃のテレビ番組で、あらかじめ次の画面を知らせるテロップが出て来るのに似ていた。
「遅刻ぐらいしてもいいから、気をつけろよ」
「うん」と言うなりクルマがとぎれたスキに新青梅街道を渡っていった。

こういうバカなこと(ガードレールを越えることじゃあないですよ)をする男の子が、ぼくは好きだ。
そのあと、彼との会話を思い出しながら笑いをかみ殺しつつ歩いた。

投稿者 玉井一匡 : 04:42 PM | コメント (2)

March 01, 2009

Clarifi for iPhone 3G

Clarifi1S.jpgClick to PopuPClarifi for iPhone 3G/GRIFFIN/3,980円

 土曜日の夕方、アップルストアに寄った。
Air jacketがダメになったので、替わりの保護用のケースを探すためだった。落下させてから悔やんでもおそいと思いながら、ついついおそくなった。
 AKIさんのPower Slider /2も見た。充電できるという機能はありがたいのだが、かさばるのがぼくにとっては重要な欠点だ。iPhoneを入れる場所を考慮して選んだウェストポーチに入らなくなる。それに、ちょいと値段も高い。masaさん愛用の本革張りのやつも見た。これは、接着した皮がはがれるんだとmasaさんが言っていたのを思い出す。さりとて前と同じのを買うのは面白くない。
 あれこれ悩んでいるうちに、こいつはいいかもしれないというやつをみつけた。Clarifi for iPhone 3Gという。レンズのためにくりぬいた穴に、スライド式の接写用レンズがついている。iPhoneのカメラで、いちばんもの足りなかったのはクローズアップするとひどくボケてしまうことだ。焦点固定だからしようがないとはいえ、記録のためにつかうカメラとしては大きな難点だとぼくは思っていた。

ClarifiFlower1S.jpgClick to PopuP
 しかしこいつは役に立つのだろうかと半信半疑で、気持も手もいきつもどりつしていると、同じものを手にとってみる人がいた。
「ちょっと魅力的だよね」というと、
「iPhoneの唯一の欠点ですね、食べ物が撮れないから」と、彼も同意してくれた。そうなのだ、クローズアップできなくては、何を食べたかは記録できるがおいしさを再現できない。
「取り出して試してみたいなあ」というぼくに「頼むとやらせてくれますよ」と教えてくれたが、本人はそこを離れてほかのものを探しにいった。彼のはまだ現行のやつが元気なのだろう。

 ぼくはカウンターに行って手の空いていたお嬢さんに、これを試してみたいのだができるだろうかとたずねた。
「はい、サンプルがありますから。わたしもこれに興味があったんです。iPhoneはお持ちですか?」といって、後ろの引き出しのたくさんのサンプル中からやっと見つけてきた。手許にあったカタログの写真を撮ってみると、すこぶる具合がいいのだ。
行方不明の老眼鏡が見つかったときのようだぞ。
「ほら、」とお嬢さんにみせてあげると「ほんとですね」とよろこんでくれた。じゃあこれをと頼んで待っている間にさきほどの若者がレジカウンターにやってきた。
「すごくいい、いま使ってるのはこんなになっちゃった」と、傷だらけのやつをみせた。「ちょうどよかったですね、じゃあぼくも考えておこう」とうれしそうに言って、彼は自分の支払いを済ませた。

 ケースは、上下にスライドさせて二つに分割する。表面がつや消しの部分はすこし出っ張っている。それぞれ別の素材でつくられていて、つや消しは滑りにくい。内側は全面に光沢がない。なかのiPhoneを摩擦で固定するのだ。曲線で構成される表面のパターンは、かつてのPowerBookのデザインを踏襲したのだろう。紐と金具を別々に買って落下防止の紐をつくった。
今朝、沈丁花の花を10cmくらいの距離から撮ってみた。もちろん、左がマクロで右はこれまでのレンズのままの写真で、比較してみるとずいぶんちがう。

 デジカメやMacを何度も入院させた実績のあるぼくは、iPhone加入と同時にAKIさんにつよく薦められてiPhone 3G /Air jacketを買い穴をあけ落下防止の紐をつけた。
Clarifi3S.jpg やがて、そこにひび割れができた。ちょっとあとに同じ状況がKARAKARA-FACTORYにエントリーされたので、これはぼくだけの特殊例ではないことが実証された。紐の取り付けのためにあけた穴から始まった割れは自分のせいだと思ってダイモを貼った。両端を丸く切ってバンドエイドのつもりだ。けれどもその後、ほかに2カ所・充電用の切り込みのところにひび割れが発生した。同じようにダイモバンドエイドを2枚貼り付けた。こういうのをやると、自分用に馴染んできたような気分でもあるから、ぼくはむしろ嫌いではないのだけれど、このところさらにヒビが成長してケースからiPhoneがこぼれそうになってきたのだった。

 iPhoneで撮った写真は、GPS機能をつかって撮影場所がGoogleマップにプロットされるようになるそうだときいても、カメラそのものにイマイチ不十分感があったのだが、これで楽しくなったと思いながら地下鉄の中でiPhoneを取り出して何度も接写を試みて比較しては満足する帰りみちでありました。

 

投稿者 玉井一匡 : 12:45 PM | コメント (6)